坪単価とは、家を建てる際の1坪あたりの建築費にかかる費用を表すものです。1坪とは、畳2枚分、およそ3.3平方メートルの土地を指します。坪単価という言葉は、土地の単価として使われることもありますが、ここでは建築物における坪単価について説明をいたします。坪単価は、建物本体価格を延床面積で割ることで算出されるものとなっており、家を建てる際にかかる費用の目安として役立てられているのです。
坪単価で表される金額は、あくまで住居の本体工事費を床面積で割った価格です。実際に家を建てる場合には、本体工事費以外に付帯工事費や諸経費といった、料金も発生します。坪単価が安いからと言って購入を検討しても、その他の工事費用によって予算がオーバーしてしまうことがあるのです。そのため購入前には必ず坪単価に含まれている本体工事費とその他の費用について、建設会社に確認するようにしましょう。
坪単価の算出方法は、建設会社によって計算方法の違いや、建物の形状の違いにより金額が大幅に異なることがあります。なぜなら、建設会社によっては、一般的な延べ床面積ではなく、施工床面積を使う場合があるのです。施工床面積は、玄関ポーチやベランダ、小屋裏収納、地下室といった、住空間としての床以外も含んで算出されます。坪単価が安いと感じた時には、その算出方法に注意しましょう。
建築物を購入する際には、単純に坪単価だけを基準に判断してはいけません。同じ建設会社の商品を比較する場合に限っては、坪単価でグレードの違いを確認することは可能です。このように、坪単価は不動産を比較しやすくなる数字でありながら、定まっておりません。計算法によって数字が異なったり別途費用がかかったりと、実際では結構割高となるケースも考えられます。家の購入や注文住宅を建てる時に、坪単価を見るのであれば、あくまでもおおよその目安として役立てるようにしましょう。